フィボナッチだけで勝てる?←勝てない ┆ AIで検証した結果
結論:圧倒的に勝てない
AIによるバックテストの結果、フィボナッチリトレースメントだけではまったく勝てない。
プロフィットファクター(PF)は 0.659、勝率は 30.52%。
数値上、トレードを重ねるほど損失が増えていく。
多くのトレーダーが「黄金比の魔法」として信じてきたこのツールも、AIの冷徹な計算の前では幻想だった。
検証を進めれば進めるほど、「フィボナッチは分析ツールであってエントリー根拠ではない」という事実だけが際立つ結果となった。
フィボナッチリトレースメントとは
フィボナッチとは、13世紀の数学者レオナルド・フィボナッチが提唱した「フィボナッチ数列」に基づく比率。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13… と続く数列の中で、隣り合う数の比率(1.618、0.618、0.382) が自然界・建築・株価などに多く現れるとされている。
FXではこの比率を価格に当てはめ、「押し目」や「戻り」のポイントを探すために使われる。一般的に設定される水準は以下の通り。
| 水準 | 目安 | 解釈 |
|---|---|---|
| 23.6% | 浅い押し | 強いトレンド継続中 |
| 38.2% | 標準的な押し | エントリー候補として人気 |
| 50.0% | 半値戻し | 意識されやすい心理ライン |
| 61.8% | 黄金比 | 最も信頼される水準 |
| 78.6% | 深い押し | トレンド転換の可能性あり |
理論上は「61.8%で反発」「38.2%で反落」といった想定ができるが、実際の相場はそれほど都合よく動かない。
なぜフィボナッチが人気なのか?
フィボナッチは「機能するから」ではなく、美しいから信じられているという側面が強い。
チャート上に描かれた黄金比の線は、どんなに荒れた相場でも秩序や規則性を感じさせる。
つまり、人間は不確実な世界の中で“数の整合性”に安心を求めてしまうのだ。
心理的には「0.618」「1.618」といった比率が、「根拠があるように見える」「数学が保証してくれる気がする」という 錯覚的な安心を生む。
この安心感こそが、トレーダーたちがフィボナッチを「信仰」する最大の理由である。
だが、AIにとって美しい線はただの数字でしかない。
AI検証結果:圧倒的に勝てない
使用AI:ChatGPT Pro(統計モジュール搭載)
データ:Axioryヒストリカルデータ(USDJPY/5分足)
フィボナッチだけで勝てるかどうかを検証してください。
条件:
・環境 : MT4
・通貨ペア:USDJPY
・期間:2021年1月〜2025年8月
・時間足:5分足
- datetimeをユニーク化(重複削除)
- 欠損を補うために「全1分足の時系列インデックス」を生成し、足りない部分は直前値で補完
- そこから改めて5分足にリサンプリング
ロジック
* 波(L→H or H→L)を抽出し、0.618押し・戻しでエントリー
* TP=12pips、SL=8pips
* フィルタなし、全トレード対象
出力内容:
①総トレード数
②勝率
③平均リスクリワード比
④トータル損益
⑤プロフィットファクター(PF)
結果
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① 総トレード数:174,219
② 勝率:30.52%
③ 平均リスクリワード比:-0.237
④ トータル損益:-330,212.0 pips
⑤ プロフィットファクター(PF):0.659
→ 想像を超える負けっぷり。反発を狙ってもそのまま突き抜け、「61.8%買い→損切り」が延々と繰り返された。
特にレンジ相場ではフィボナッチが常に裏目となり、勝率が30%という惨状。
AIの結論は明確だった。
「数学を持ち込んでも、確率の壁は超えられない」。
EMA25/75との組み合わせ:さらに圧倒的に勝てない
では、「フィボナッチ×トレンドフィルタ」を組み合わせれば改善するのか?
多くのトレーダーが行うこの王道検証も試してみた。
ロジック概要
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・EMA25 > EMA75 ならロングのみ
・EMA25 < EMA75 ならショートのみ ・フィボナッチ0.5〜0.618ゾーンでエントリー ・TP=12pips、SL=12pips(固定値)
結果
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① 総トレード数:89,944
② 勝率:36.97%
③ 平均リスクリワード比:-0.261
④ トータル損益:-281,328.0 pips
⑤ プロフィットファクター(PF):0.586
→ 改善どころか悪化。
肝心の押し目が存在しない場面では無限ナンピンに近い挙動を示した。
また、フィボナッチの反応が早すぎるまたは遅すぎるケースが多く、人間の主観がないと機能しないことも明確になった。
なぜフィボナッチだけで勝てないのか?
AI解析では、主な理由は以下の3つに集約された。
定義が曖昧すぎる
「どこを高値・安値とするか?」が裁量的。
AIが自動で引いても、設定期間を1本変えるだけで結果が激変する。
機能するのは他人が見ているときだけ
フィボナッチは共通認識ツールとしては意味がある。
つまり「多くの人が61.8%を意識していれば機能する」が、参加者が少ないと単なる線に過ぎない。
トレンドと相性が悪い
トレンド中に「押し目を待つ」構造のため、 強いトレンドほど乗り遅れる。
結果として、勝率・RRともに悪化する。
AIはこのように結論づけた。
「フィボナッチは過去を測る物差しであり、未来を予測する武器ではない。」
まとめ:あまりに成績が悪いので検証終了
AI検証では、フィボナッチリトレースメント単体・組み合わせの両方ですべてPF1.0未満という惨敗。
| 手法 | 勝率 | PF | 備考 |
|---|---|---|---|
| フィボナッチ単体 | 30.52% | 0.659 | ほぼ全敗 |
| フィボナッチ+EMA25/75 | 36.97% | 0.586 | フィルタを加えても改善せず |
| フィボナッチ+他インジ | 〜 | 〜 | 途中で検証中止 |
押し目を測るための補助線としてなら有用だが、「61.8%に来たから買う」では勝てなかった。
フィボナッチは勝てない。
だが、勝っているトレーダーの多くが意識しているのも事実。
つまり、使うべきはエントリーラインではなく観察ライン。
見るためのツールに徹すれば、それは勝つための地図に変わるかもしれない。
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特典&ご案内
今回の検証は Axioryのヒストリカルデータを使用しました。
(AXIORY口座を利用しない場合、同じ結果は再現できません)
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