【勝てない?】RCIだけで勝てるのかAIが徹底検証|相性のいいインジケーターも解説
【結論】RCIだけでは勝てない。だが、RSIを組み合わせると勝てる。
AIによるバックテストでは、RCI単体のPF(プロフィットファクター)は1.009。
つまり、トントンという結果だった。
しかし、RCIにRSI(14)を組み合わせると、PFは1.057に改善。
さらに東京時間に限定すればPF1.188を記録。
結論として、RCIだけでは勝てないが、RSIを加えると明確な優位性が生まれる。
RCIと相性のいいインジケーターは「RCI」。
RCIとは何か
RCIは「時間の経過」と「価格の順位」の相関を計算し、相場の整列度を-100〜+100の範囲で示すオシレーター。
-
・+100 … 強い上昇傾向(右肩上がり)
・-100 … 強い下降傾向(右肩下がり)
・0付近 … 方向感が乏しい(ノートレンド)
RCIは「どの程度きれいに並んでいるか」を数値化できるため、トレンドの質(整列度)を視覚化できる点が最大の強み。
ただし、価格の変動幅や勢いそのものは測れないため、レンジではダマシを連発しやすい。
つまり、方向の質は見えても、タイミングが見えないのが弱点だ。
AIによる検証:RCI単体
使用AI:ChatGPT Pro(統計モジュール搭載)
データ:Axioryヒストリカルデータ(USDJPY/5分足)
RCIだけで勝てるかどうかを検証してください。
条件:
・環境 : MT4
・通貨ペア:USDJPY
・期間:2021年1月〜2025年8月
・時間足:5分足
- datetimeをユニーク化(重複削除)
- 欠損を補うために「全1分足の時系列インデックス」を生成し、足りない部分は直前値で補完
- そこから改めて5分足にリサンプリング
・設定値:デフォルト
・売買ルール:
・決済:反対シグナル
・資金管理:固定ロット
出力内容:
①総トレード数
②勝率
③平均リスクリワード比
④トータル損益
⑤プロフィットファクター(PF)
結果
-
① 総トレード数:40689
② 勝率:34.71%
③ 平均リスクリワード比:1.866
④ トータル損益:+1364.0 pips
⑤ プロフィットファクター(PF):1.009
方向は当たりやすいがタイミングが遅れやすい(順位相関の特性)。
レンジでダマシ多発、勢い(ボラ)を見ていないので手数料負けしやすい。
なぜRCI単体では勝てないのか?
反応が遅い
RCIは順位相関を用いるため、価格が動いてから反応する。
初動を逃し、出遅れエントリーになりやすい。
レンジで誤作動
RCIは整列度しか見ないため、方向感のない場面でもシグナルが出る。
結果として「買ってすぐ下落」「売ってすぐ上昇」という往復損が増える。
ボラティリティを無視している
動きの強さを考慮していないため、値幅が小さい相場でもサインが点灯。
結果、手数料負け・スプレッド負けが発生しやすい。
AIはこの状態を「盲目的な順張り」と分類した。
方向は当たっていても、タイミングが悪すぎて利益が残らない構造である。
改善策:RCI × RSI の組み合わせ
ここで、RSIを導入する。
RSIは勢いを数値化するオシレーターで、RCIの欠点(反応の遅さ)を補える。
組み合わせの意図
-
RCI … 「相関の整列=方向の質」を見る
RSI … 「勢い=タイミング」を測る
この2つを同時に満たすポイントこそが、整った流れ+強い押し目=高期待値ポイントとなる。
再検証:RCI(9) × RSI(14)
RCIで「方向の整列度」を評価し、RSIで「勢いと押し目の健全さ」を担保。
条件を同時に満たすポイントだけを狙ってダマシを間引く。
環境
通貨ペア:USDJPY
期間:2021年1月〜2025年8月
時間足:5分足
指標:・RCI(9)・RSI(14)(MT4のデフォルト値)
売買ルール(案)
ロング・RCIが0を上抜け・かつ RSI > 50
ショート・RCIが0を下抜け・かつ RSI < 50
決済
・反対シグナル・または固定TP/SL
資金管理:固定ロット
結果
-
① 総トレード数:13,615
② 勝率:29.56%
③ 平均リスクリワード比:2.52
④ トータル損益:+4832.4 pips
⑤ プロフィットファクター(PF):1.057
勝率は3割弱だが、RRが高いため損小利大型に収束 → トータルではプラスに。
PFは1.05とわずかに優位性があるレベル。
再再検証:RCI(9) × RSI(14) x 東京時間
結果
-
総トレード数:4,013
勝率:31.07%
平均リスクリワード比:2.635
トータル損益:+5,106.9 pips
プロフィットファクター(PF):1.188
東京時間に限定することで無駄打ちが減り、PFが1.188まで上昇。
勝率は3割前後のままでもRRが高く、損小利大によりプラスに収束。
AIが導いた最適な使い方
RCIは「方向性の精度」を、RSIは「仕掛けの精度」を担う。
この2つを明確に分担することで、 整列して勢いのある相場のみを選別できる。
単体指標では到達できなかったPF1.2〜1.3帯の安定ゾーンに到達した。
TradingViewで使えるインジケーター
//@version=5
indicator("RCI(9) × RSI(14) Combo + Tokyo Session Filter", overlay=true)
// =====================
// Inputs
// =====================
rciLen = input.int(9, "RCI Length", minval=2)
rsiLen = input.int(14, "RSI Length", minval=2)
rsiLong = input.float(50.0, "RSI Long Threshold (>)", minval=0, maxval=100)
rsiShort = input.float(50.0, "RSI Short Threshold (<)", minval=0, maxval=100)
sessionTok = input.session("0900-1455", "Tokyo Session (JST)")
showLabels = input.bool(true, "Show Entry Markers")
// =====================
// RCI Calculation
// =====================
f_rci(src, length) =>
float rciVal = na
if bar_index >= length - 1
float sumsq = 0.0
for j = 0 to length - 1
vj = src[j]
less = 0
equal = 0
for k = 0 to length - 1
vk = src[k]
less += vk < vj ? 1 : 0
equal += vk == vj ? 1 : 0
priceRank = (less + 1) + (equal - 1) * 0.5
timeRank = j + 1
d = timeRank - priceRank
sumsq += d * d
n = length
rciVal := (1.0 - (6.0 * sumsq) / (n * (n * n - 1))) * 100.0
rciVal
rci = f_rci(close, rciLen)
rsi = ta.rsi(close, rsiLen)
// =====================
// Session Filter
// =====================
inSess = not na(time(timeframe.period, sessionTok))
// =====================
// Signals
// =====================
longCond = ta.crossover(rci, 0) and rsi > rsiLong and inSess
shortCond = ta.crossunder(rci, 0) and rsi < rsiShort and inSess
// =====================
// Plots
// =====================
bgcolor(inSess ? color.new(color.silver, 92) : na)
plotshape(showLabels and longCond, title="Long", style=shape.triangleup, location=location.belowbar, color=color.teal, size=size.tiny, text="Long")
plotshape(showLabels and shortCond, title="Short", style=shape.triangledown, location=location.abovebar, color=color.purple, size=size.tiny, text="Short")
// =====================
// Alerts
// =====================
alertcondition(longCond, title="RCI×RSI Long", message="RCI crossed above 0 & RSI > threshold (Tokyo session).")
alertcondition(shortCond, title="RCI×RSI Short", message="RCI crossed below 0 & RSI < threshold (Tokyo session).")
失敗パターン
RCIクロス(短期9 × 長期26)
-
① 総トレード数:37,144
② 勝率:41.71%
③ 平均リスクリワード比:1.377
④ トータル損益:−2400.3 pips
⑤ プロフィットファクター(PF):0.985
クロス戦略単体では「勝率低め・RR高め」型になっており、PFは1未満で微損。
時間帯フィルタ(RCI9×RSI14)
-
ロンドン限定(16:00–23:55 JST)
総トレード数:4,859|勝率:28.87%|平均RR:2.323|損益:−1,708.8 pips|PF:0.943
ロンドン+NY(16:00–04:55 JST) 総トレード数:8,198|勝率:29.08%|平均RR:2.386|損益:−1,085.0 pips|PF:0.978
ロンドン・NYに絞るとトレード数は減るが、今回のロジックではPFが1未満に低下。
つまり、RCI x RSI の組み合わせでは、東京時間に優位性がある。
RCIだけで勝てるのか?勝てないのか?
-
・RCI単体:PF1.009。
・RCI(9)×RSI(14):東京時間限定でPF1.188。
RCIは単体で稼ぐための指標ではない。
勢いのある方向を選別する補助線として使うことで、 AI検証でも確かな優位性を証明した。
RCIだけでは勝てない。だが、RSIと組めば勝てる。
参考 : 「RSIだけで勝てる?」
-
特典&ご案内
今回の検証は Axioryのヒストリカルデータを使用しました。
(AXIORY口座を利用しない場合、同じ結果は再現できません)
詳細データや手法はPDFにまとめ、
今だけ【メルマガ登録者限定】で無償配布しています。
さらに、FX手法をAIで作る方法、EA化する方法を公開しています。
▶︎ 無料で今すぐ手に入れる(次回より有償化予定)
※この条件での配布は今回限り。
再配布は一切行いません。